第26回 学会大会
テーマ いま歩育&保育を考える~次世代につなぐ健康づくり~
会 期 2022年10月29日(土)、30日(日)
会 場 頌栄短期大学
学会長 柳本有二(頌栄短期大学学長)
学会大会長 富田寿人(静岡理工科大学教授)
大会実行委員長 祝原豊(静岡大学准教授)
2022年10月29日(土)、30日(日)の2日間、神戸市にある頌栄短期大学にて第26回日本ウォーキング学会大会が開催されました。大会テーマは「いま歩育&保育を考える~次世代につなぐ健康づくり~」。研究者や幼児教育や学校教育に携わる方、地域のスポーツ指導者、一般ウォーカーなどオンライン参加者も含め大勢の方々にご参加頂きました。本稿では、各セッションの様子をご紹介いたします。
1.講演・シンポジウム
富田寿人大会長(静岡理工科大学)の基調講演を皮切りに、特別講演や教育講演として今大会のテーマに即した内容を著名な先生方にお話頂きました。最新の知見をお聞かせ頂くだけでなく、それをどう捉え、どう活かすべきか。コロナ禍からの脱却を目指す今、次世代を担う子どもたちのためにできることを真摯に考える時間となりました。シンポジウムでは、「アフターコロナに向けた遊び・生活の展開とその科学-歩育を支えるエクササイズ-」を掲げ、3名の先生方に登壇して頂きました。実践的かつ科学的なプレゼンテーションを、ときにはフロアーを巻き込みながらお話いただき、我々はわくわくしながら学びを深めることができました。
2. 一般発表
今大会では、口頭発表5演題(内1演題はオンライン)、ポスター発表17演題、計22演題の一般発表がありました。運動生理学やバイオメカニクス、臨床的なものなど分野は多岐に渡り、どれも大変興味深い内容でした。また、本学会の特色は『研究』と『実践』が両輪として成り立っていることです。今大会でも、多数のウォーキング愛好家から実践的な報告があり、研究と現場の双方向性を感じられる素晴らしい機会となりました。口頭発表の質疑応答の枠に留まらず、ポスター発表も含めてフロアーでは職位や専門分野に囚われることなく、忌憚のないディスクカッションが各所で展開されていました。ポスターはホームページ上でも閲覧でき、チャット機能を活かした質疑応答により、情報交換のプラットフォームとして成り立っておりました。口頭発表、ポスター発表ともに発表者はもちろん、オーディエンスも研究や活動の意欲を刺激されたのではないでしょうか。
3. ワークショップ
大会2日目の午後には、体育館に移動しワークショップが開催されました。日本スポーツ協会から講師をお迎えした「a. アクティブチャイルドプログラムの実践」と杉山康司教授(静岡大学)による「b. 歩育を支えるエクササイズ」の2本立てです。開催地である頌栄短期大学で幼児教育を学ぶ学生も多数参加しました。両セッションの様子を観ていると、受講者が実際に身体を動かし、楽しみながら取り組んでいるようでした。今後も継続的に実践されることが期待できそうです。
4. 全般的な振り返り
前大会に引き続き対面とオンラインのハイブリッド型の運営となった今大会。コロナ禍が落ち着き始めているとは言え、予断を許さない状況でしたので、万全の対策を講じることで何とか開催まで漕ぎつけることができました。参加者は対面65名、オンライン9名、計74名と大勢の方々に足を運んで頂きました。100名を超えていたコロナ禍以前ほどではありませんが、afterコロナへ向けた足掛かりとなる大会になったと考えております。柳本学会長(開催校学長)、富田大会長をはじめ祝原大会実行委員長(静岡大学)を中心とした事務局で何度も打合せを重ね、準備をしてまいりましたが、やはり学会大会は生もの(というのは逃げ口上ですね...)。運営の不手際で参加者および発表者の皆さまにはご負担をお掛けしてしまうこともございました。この場を借りてお詫び申し上げます。それでも、手放しにとはいかないものの盛大に執り行うことができたのは皆さまご協力のおかげです。心より感謝いたします。
末筆ではございますが、ご後援頂いた神戸市、兵庫県、ご賛助頂いた(株)モナリサ様、(株)STANDPOINT様、協賛頂いた各団体に御礼申し上げます。
来年度の大会開催予定地は鹿児島県の徳之島です。自然豊かで長寿の島としても有名な地での開催とあり、既に胸が高鳴っております。
第26回学会大会報告書 文責:順天堂大学スポーツ健康科学研究科 長津恒輝